ほっとタウン - 2012年07月号 -  公益財団法人 荒川区芸術文化振興財団

ほっとタウンは荒川区芸術文化振興財団が毎月発行している、荒川区の地域情報誌です。区内の様々な情報や、区民のみなさまが参加されている各団体の活動、区内のイベントなどを掲載しています。


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ほっとチほっとチームほっとチーム  学校の枠を超えて出会いともに遊び  遊びながら楽しみながら成長する場 荒川区少年団体指導者連絡会︵以下、荒少連︶は荒川区内の少年団体の集まりで、昭和40年4月に設立され、それぞれの少年団体の指導者が親睦をはかりながら協調し、荒川区内の少年団体を健全に育成するための活動を行っています。現在、いわゆる地域の〝子ども会〟を中心に、9つの団体が荒少連に所属しています。 平成23年度︵昨年4月︶の総会で会長に就任した田中義久さんは、子どもの頃から荒少連の行事に参加してこの団体の魅力にひかれ、荒少連とともに歩んできたといっていい人。 ﹁荒少連の中心行事の一つ〝チャレンジ共和国〟の前身であるリーダー講座に小学校5年生の時から参加しまして、それからずっと少年団体指導者の道を進んできたような気がします。楽しみながら遊びながら、人とのコミュニケーションやリーダーシップを学べることが素晴らしかった。それはいまも荒少連の変わらぬ魅力ですし、これからも、そのことを一番大切にしていきたいと思っています﹂ と田中会長は語ります。田中さんと同時に荒少連シニアリーダー部︵17名︶の部長となった、現在大学4年生の大橋雅樹さんも、小3から荒少連の行事に参加しているといいます。 ﹁特にチャレンジ共和国は、ふだんはつきあうことのない、ほかの学校の子と交流できる絶好の場です。荒少連の行事に参加していれば別の中学に進んでも、また会える。いつも参加していれば、今年も来たなということで懐かしかったりするし、つき合いも深まっていく。そういう場って、今なかなかありませんから、荒少連は貴重な存在だと思います。中学を卒業するとシニアリーダーになるんですが、そんないきがかりでとうとうシニアリーダーの部長になってしまいました﹂ というのが大橋さんの語る荒少連とのかかわりとその魅力である。それにしても、田中さんにしても大橋さんにしても、自身がずっとかかわることになった荒少連の魅力を、前のめりではなく、むしろ控え目に語る姿に説得力を感じさせます。しかも、二人とも、語るところどころにとてもいい笑顔。  ヨコだけでなく今は少なくなった  子ども同士のタテのつながりの良さ 荒少連の主な活動としては、子ども会大会、チャレンジ共和国、チャレンジキャンプ、中高生講座、そして春のキャンプ︵通称〝春キャン〟︶があります。チャレンジ共和国というのは、5月から6月にかけて行なわれる、遊びながら楽しみながら学ぶ、まさに荒少連を象徴するようなイベントで、ゲームあり、もの作りあり、体験学習やレクチャーありのわくわく企画。小学生向けのエンジョイコースと中学生向けのマスターコースがありますが、小中入りまじってのプログラムもあり、小中の交流も期待できます。今年は定員200人で募集をかけたところ、募集発表の翌日の午前中に175人の応募があり、2日目には定員を超える応募があったそうです。 ﹁班ごとに行動するんですが、わざと同じ学校の子どもが一緒の班にならないようにしています。最初はなじみにくい子どもたちも、チャレンジ共和国だと回を重ねるにしたがって別の学校の子との交流が少子化の進む中、工夫を凝らしながら目指す子どもたちの理想の育ち方できてきます。また、昔はよくあった上の学年の子と下の学年の子の、いい意味でのタテのつき合いができるのも魅力だと思います。少子化で、上下の学年が交流する機会が少なくなっていますからね﹂︵田中会長︶。 毎年8月に行なわれる小3から中学生までが参加のチャレンジキャンプは、事前に3回しかない〝準備会〟の間に仲間作りやルール作りをすることが子どもたちに委ねられており、その過程でも、子どもたちは自主性をめきめきと身につけていくそうです。また、毎年11月から12月にかけて行なわれる中高生講座では、昨年〝災害に強くなる〟をテーマに掲げ、﹁汚水でもご飯が炊ける方法を使ってビニールに入れたご飯を炊く﹂などの体験をして好評だったといいます。そして、春キャンは、毎年3月に中学生以上を対象にして行なわれる1泊2日の大イベント。ここでも、楽しみの中からリーダーシップや協調性、自主性が養われていくのを、田中さん、大橋さんとも目の当たりにしているといいます。昨年は東日本大震災があり、予定していた茨城県猿島︵さしま︶の少年自然の家が被災者の受け入れ施設となりやむなく中止、生涯学習センターの庭でのデイキャンプとなりましたが、今年は大いに盛りあがった様子が、﹃あら!かわら版﹄︵荒少連の広報誌︶に寄せられた参加者の感想から生き生きと伝わってきます。  子どもたちが遊びながら学んだ  かつての路地裏が理想のあり方 荒少連のイベントには、なかなかほかの子どもと遊べない内気な子も重ねて参加するうちに見違える程友好的になるといいます。また、学校ではあまり仲のよくない子ども同士が、手を繋いで行動する様子も田中さんは見ているそうです。そんな田中さんが﹁今後やっていきたいのは〝路地裏教育〟﹂だといいます。 ﹁昔の下町の子どもたちが、横丁でベーゴマやメンコをして遊んでいたような、ヨコでなくタテの関係の中で楽しく育っていく、そういうあり方が理想ですね﹂ 荒少連の存在意義は、ますます大きくなっていきそうです。﹁昔の下町の子ども申込み・問合せは電話かメールにて荒川区教育委員会事務局社会教育課☎3802-3111︵内3355︶子どもたちが楽しく生き生きと育つことを願いながら、さまざまな企画を工夫し実績を上げている荒少連こと荒川区少年団体指導者連絡会。田中新会長のお話を通してその魅力を探ってみました。広告のお申し込みは・荒川区芸術文化振興財団☎3802-7111ACC         2012年7月号NO.283I02情報満載のオフィシャルサイトへアクセス!荒川区芸術文化振興財団たSHAKYO-SHAKYO@CITY.ARAKAWA.TOKYO.JP▲「チャレンジ共和国」の様子。▲お話を伺った会長の田中さんとシニアリーダー部長の 大橋さん。が▲﹁春キャンプ﹂の様子。荒川区少年団体指導者連絡会


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