ほっとタウン - 2013年07月号 -  公益財団法人 荒川区芸術文化振興財団

ほっとタウンは荒川区芸術文化振興財団が毎月発行している、荒川区の地域情報誌です。区内の様々な情報や、区民のみなさまが参加されている各団体の活動、区内のイベントなどを掲載しています。


>> P.2

広告のお申し込みは・荒川区芸術文化振興財団☎3802-7111などに入れる水草ホテイアオイなどに自然に繁殖するとか。また、東京の水道水は、近年水質が良くなっているので水槽の水は水道水で充分OKだそうです。水を循環させるポンプは必要ですが、大掛かりな設備がなくても飼育できるそうです。 体が大きく発光が強いゲンジボタル、小さくて控えめに光るヘイケボタル。会が主に育てているのはヘイケボタルです。ふ化したときは1ミリあるかないかですが、幼虫は脱皮を5∼6回繰り返した後、水から出て土の中でサナギになり、2∼3週間すると1センチ程度の成虫になります。成虫の寿命は一般に2週間程度と言われますが、林さん達の観察によると、育て方によっては3週間以上も長生きするそうです。また、幼虫にも個体差があり、陸に上がったと思ったら再び水中に戻ったり、のんびり翌年までふ化しない幼虫もいるそうです。 鑑賞会の後、会員たちはホタルを回収しますが、それを逃れて、公園内のせせらぎで自然に産卵、ふ化して育ち成虫となったホタルを5年ほど前から目にするようになったそうです。会の継続的な活動により、荒川生まれの〝天然の〟ホタルも誕生しているのです。 将来の目標は、現在のようなドームを利用するのではなく、自然のせせらぎでホタルが飛ぶ様が区内で見られるようになることだそうです。会では、幼虫を育てる里親や鑑賞会の運営など、一緒に活動する会員を随時募集しています。お子さんと一緒に楽しみながらホタルや自然環境について、勉強してみませんか。興味を持たれた方はぜひ連絡先にお問い合わせしてみてください。 ﹁ほーほーホタルこい﹂とわらべ歌にも歌われ、夏の風物詩として古くから親しまれているホタル。最近では環境の変化に伴って影をひそめてしまったホタルを荒川に飛ばそうと活動しているのが﹁荒川区ホタルを育てる会﹂です。この夏も鑑賞会の準備などで忙しいメンバーたちの先頭に立つ会長の林輝司︵はやし・てるじ︶さんに、活動内容や知られざるホタルの生態などについて、お話を伺いました。 会の発足は平成9年。そもそもはロータリークラブの活動を引き継いでほしいと、当時区立第四峡田小学校のPTA会長をしていた林さんに依頼が来たのが始まりだったそうです。林さんの声がけで、学校にも協力してもらい、新聞などで会員を募集して10数名でスタート。今では支援者が100名を超え、里親をはじめ、実際の活動を担っている会員は区の内外合わせて50∼60名にもなっています。 ﹁たまたま僕に声がかかったのですけど、ホタルの飼育なんて最初は全く分からないから、このゲジゲジがホタルになって飛ぶの?なんて︵笑︶。詳しい先生に指導を仰ぎ、失敗もしながら会員みんなで体験して学んできました。苦労もたくさんありますが、自分たちが育てたホタルを見て、子どもも大人も感激して笑顔になってくれるのが嬉しくて、ずっと続けてこられたんですね﹂ 今月5日︵金︶、6日︵土︶の2日間、荒川自然公園で開催される第14回﹁ホタル鑑賞の夕べ﹂︵※参加は申し込み制で抽選。抽選はすでに終了しています︶。2千から3千人が訪れるこの催しの準備のため、会では体長18∼20ミリまで育てたホタルの幼虫を公園内のせせらぎに放流しました。放流された幼虫は陸に上がり、成虫となって夏の夜に飛び、光を放つのです。開催時期にうまく合わせて成虫になるよう逆算して幼虫を育て、いつ放流するかも悩みどころ。きれいだね、と私たちが見るのはたった数時間ですが、そんな来場者の期待に応えようとする多くのご苦労がうかがえます。 また、同じ時期に第四峡田小学校、第一日暮里小学校、尾久小学校、道灌山幼稚園、第五中学校ではホタルの鑑賞学習などが行われますが、会ではそれらのサポートも行っています。 そして、ホタルの鑑賞会が終わった後は、すぐに来年への準備が始まります。成虫のホタルを捕まえて水苔を敷いたカゴに入れ、産卵の準備。水槽の上にカゴを置いておくと卵が産みつけられ、ふ化した幼虫が水中に落ちて育ちます。卵から幼虫5ミリ程度まで、一番手がかかるときは会員のうち10数名が育て、ある程度大きくなってから里親に託すそうです。幼虫はヒメタニシ、モノアラガイなどをエサに成長。モノアラガイは金魚の水槽ACC         2013年7月号NO.295I02ほっとチームほっとチーム夏の夜、光を放ちながらふわりと飛ぶホタルを見ていると誰もが童心に帰ります。 ﹁荒川区ホタルを育てる会﹂は、ホタルの育つ環境を整え、飼育活動や鑑賞会を行いながら、情操教育や心ゆたかな町づくりに貢献しています。荒川区ホタルを育てる会偶然から始まった会が皆の喜ぶ顔に支えられて現在へ鑑賞会に成虫が見られるように時期を逆算して幼虫を飼育し放流荒川産のホタルも誕生一緒に活動する仲間を募っています情報満載のオフィシャルサイトへアクセス!ACC公益会長の林輝司さん「荒川区ホタルを育てる会」のメンバーの皆さん荒川自然公園内のせせらぎにホタルの幼虫を放流する様子ゲンジボタルヘイケボタル会員募集中!﹁荒川区ホタルを育てる会﹂連絡先林会長自宅電話/FAX:3892-3644E-MAIL:TMS-HAYASHI8845@TCN-CATV.NE.JP


<< | < | > | >>